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沈みゆく太陽に、永遠の「証明」を──。
母が去った夕暮れに、太陽すらも自分を見捨てたのか。
かみいちほうすけ
17歳の少年、神市豊介は伸びる影に向き合えないままでいた。
居場所の1つだった陸上部も不慮の骨折で退部し、
姉と親友の京太郎だけが頼りの日々だった。
そんなある日、豊介は京太郎と共に演劇部の公演に行くことになる。
どこか自分と同じ仄暗さを感じるクラスメイト、篠原桜も連れて。
しかし開演ブザーの後、舞台に響いたのは一発の銃声だった。
奇異な物体が跋扈する廊下、突如消えた京太郎。
ようやくたどり着いた非常口で豊介は京太郎の姿を探し、
留まろうとするが、桜が扉の向こうから手を伸ばす。
「私の手をとって……早く!」
扉の先に広がる異界「裏世」。
握った手に流れる「血」の因縁。
その血が誘うは因縁の羽織「血染織」。
太陽に見捨てられた者たちが、手をとり合ったその日──
繋がった愛は、修羅と化す。
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